
歌ウマの代名詞「ミックスボイス」の出し方とは?練習方法とコツを伝授!
地声と裏声の中間の音域をきれいに発声するためのテクニックが「ミックスボイス」です。ミドルボイスという言葉でも知られていますが、喉や声帯の使い方が分からず悩みを抱えている方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、ミックスボイスの基本的な概要と実現するためのポイントを詳しく解説します。メリットをあわせて理解しておくと、歌の練習時に意識しやすくなるでしょう。注意したい要点もご紹介します。
本格的な練習を始める前に、まずはミックスボイスの仕組みや特徴の理解しておくことが大切です。「言葉は知っているが深く知らない」という方もいるでしょう。
発声の仕組みを理解すると、実践する際にもイメージしやすくなります。プロが取り入れる発声方法でもあるため、最低限の知識として概要・特徴を把握しておきましょう。
地声と裏声、両方の魅力を併せもつミックスボイスを操るためには、発声時に声帯や喉の動きを意識する必要があります。「鼻腔共鳴」と呼ばれるテクニックも習得しなければなりません。
声帯や鼻腔など目では見えない部分がどのように働くのかを理解し、ポイントを押さえたうえで練習してみましょう。声帯・喉・鼻腔、3つのポイントに分けて、それぞれ詳しく解説します。
基本的な仕組みやポイントが把握できた方は、リラックスできる環境で少しずつ上達を目指しましょう。好きなアーティストが歌う曲の中から練習に向いた曲を探し、カラオケなどで実践するのもおすすめです。
短時間の練習でマスターできるケースは少ないため、無理のない範囲で続けられる練習量を意識しましょう。ここでは練習方法に加え、上達が期待できる曲もご紹介します。
ミックスボイスによって得られるメリットは、「高音域がスムーズに発声できる」という点以外にもあります。声量をうまくコントロールするため、地声と裏声の特徴を兼ね備えていることも魅力といえるでしょう。
聞き手に与える印象も大きく変わるかもしれません。期待されるメリットについて、3つの観点から具体的に解説します。
理屈のみで効果を得るのが難しいミックスボイスは、焦らずゆっくり練習する心がけが必要です。
複数のテクニックを組み合わせて形にするものであることを理解しておきましょう。「どうしても思うようにならない」という場合は、プロに相談してみるのもひとつの方法です。練習前に押さえておきたい注意点を2つご紹介します。
ミックスボイスは地声の響きを保ったまま高音域を出す発声法です。腹式呼吸など発声の基本に声帯閉鎖や息のコントロール、鼻腔共鳴などいくつものテクニックをシンクロさせて完成させます。
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歌ウマの代名詞!ミックスボイスとは?

ミックスボイスとは?
会話や歌などで出す声の種類には「地声(チェストボイス)」と「裏声(ファルセット)」というふたつが挙げられます。普段の会話や低中音域の歌唱時に使うのが地声です。地声では発声できない音域に達すると、喉の動きを変えて裏声を発します。 地声と裏声の中間的な位置にあるのが「ミックスボイス(ミドルボイス)」です。地声の力強さと裏声の高音域を兼ね備えた声ともいえます。ミックスボイスの特徴
地声や裏声に比べて発声の難易度が高いため、ミックスボイスの習得は簡単ではありません。これまで練習した経験がある方は、「理屈が分かっても声が出ない」と感じたこともあることでしょう。 音程を操るのが上手な歌手や高音域の歌を得意とするプロは、ミックスボイスを習得したケースが多く見られます。使いこなすには地道な練習が必要です。しかし、正しくコツをつかむと思い通りの声で歌えるようになるでしょう。むやみに高音域を出すのではなく、少しずつ練習を重ねることが大切です。ミックスボイスの有名歌手はたくさんいる!
ミックスボイスを使いこなす歌手はたくさんいます。男性ならB’zやスピッツ、Alexandorosなどが代表的です。女声だとアンジェラ・アキが挙げられるでしょう。 変声期を経て声帯の構造が大きく変化する男性の場合、地声と裏声の差がかなりあります。「ある音域以上はいつも裏声」という歌い方では、十分な表現ができません。ミックスボイスを習得して表現の幅を広げる男性歌手が多いのはそのためです。 一般的に歌はサビに向かって音域を上げていきます。ミックスボイスを使う歌手は、一番聞かせたい部分をより強く、印象的に歌い上げるのが特徴です。ミックスボイスを習得するための3つのポイント

声帯を閉じる
ミックスボイスを出す際に意識したいのは、声帯がしっかり閉じているかどうかです。通常、裏声発声時には声帯の隙間が多くなり、息漏れします。 息漏れすると芯のない細い声になってしまうため、ミックスボイスでは使えません。声帯をしっかり閉じ、息漏れを少なくすることがポイントです。 声帯をしっかり閉じた状態を声帯閉鎖と言います。声を出さずに息を一定量吐き、止めてみてください。喉の一部が閉まるような感覚があったら、それが声帯閉鎖です。喉を開く
ミックスボイスでは声帯を閉じます。しかし、息の通り道まで閉じてしまっては歌声になりません。 喉が緊張すると息の通り道が狭くなるため声は響かず、苦しそうな印象さえ与えてしまいます。あくびをするときに大口を開けるようなイメージで、喉の奥を大きく開いて歌いましょう。 喉を開く感覚がつかみづらい場合は、鏡で確認しながら練習するのがおすすめです。舌の付け根をへこませ、喉の奥が見えるようにします。喉仏の動きと見比べながらやると、コツをつかめるでしょう。鼻腔共鳴させる
ミックスボイスに限らず、豊かな歌声には「鼻腔共鳴」が欠かせません。鼻の裏側に広がる空間が「鼻腔」です。声帯で生み出された声を鼻腔に響かせることで響きを増幅させます。 鼻腔共鳴の感覚が分からない場合は、少量の水を口に含んだまま「んー」と言ってみてください。歯の裏側や鼻の辺りに震えるような感覚があるでしょう。 その感覚がつかめたら、水なしで同じ響きを再現します。口腔内の形や息の当て方を変えながら、より良い響きのポジションを探っていきましょう。ミックスボイスの出し方と練習方法

ミックスボイスの発声方法
ミックスボイスは地声のまま高音域を歌うというイメージです。高い音を力まずに出すため、声の印象は柔らかくなります。 ミックスボイスを習得するうえで欠かせないのが声帯閉鎖です。声帯に隙間が多くなると裏声になってしまいます。中・高音域で声帯を力まずに閉め、息の量を増やし、鼻腔共鳴で響きを増幅させるというのがミックスボイスの発声方法です。 うまく鼻腔共鳴させるためには鼻腔内を広げ、音の当たるポイントを感覚としてつかむ必要があります。ミックスボイスの練習方法
歌の練習を実践する前に理解しておきたいのは、「力を入れて歌い続けるものではない」という点です。地声やミックスボイスに限らず、全身をリラックスさせた状態で歌いましょう。他にも以下のようなポイントがあります。 ・裏声でも地声でも自由に歌えるよう練習する ・体に力が入らないよう意識する ・声量を増やすために吐く息の量を意識する ・鏡で喉と舌を見ながら歌う ・目元や口元の表情筋を柔軟にする 声帯や舌の動きが把握しづらい方は、鏡で確認しながら歌うと良いでしょう。はじめは意識して歌っていても、回数が増えると自然にできるようになります。 一度に全てのテクニックを習得するのではなく、段階的に行う計画も重要です。声帯と舌の動きが連動しにくく感じる場合は、ひとつずつ練習すると習得への道も開けるでしょう。おすすめ練習曲
ミックスボイスの感覚をつかむためには、高音域のフレーズが多い曲で練習するのがおすすめです。代表的な曲として以下のようなものが挙げられます。 ・楓(スピッツ) ・空も飛べるはず(スピッツ) ・ひまわりの約束(秦基博) ・Pretender(Official髭男dism) ・みんな空の下(絢香) ・愛をこめて花束を(Superfly) ミックスボイスを多用するアーティストの曲はトレーニングにぴったりです。気に入った曲を何度も歌ってみましょう。 さまざまなパターンで練習するのが理想的ですが、感覚を覚えるために曲を絞っても問題ありません。歌いすぎると喉を痛める可能性があるため、様子を見ながら進めましょう。ミックスボイスを習得しやすくするコツ
ミックスボイス_01 https://pixta.jp/subscriptions/images/31402688/download ミックスボイスのポイントは声帯閉鎖と鼻腔共鳴です。息を十分送り出すことも欠かせません。これらのテクニックを身に付けるには、ちょっとしたコツがあります。 コツを押さえて練習すれば、ひとつひとつのテクニックを身に付けることはそう難しくありません。あとはそれぞれのテクニックをシンクロさせていくだけです。ここでは、声帯閉鎖と鼻腔共鳴を習得するためのコツのいくつかをご紹介します。腹式呼吸を行う
腹式呼吸は歌の基本です。腹式呼吸ができれば使える息の量が増えるだけでなく、声を安定させることもできます。のびやかで芯のあるミックスボイスにも欠かせない技術です。 腹式呼吸のトレーニングはミックスボイスだけでなく、どんなボイストレーニングを行う場合にも組み込んでおきましょう。仰向けになると腹式呼吸がしやすいため、寝る直前に腹式呼吸のトレーニングをするという方法もあります。大切なのは毎日行うことです。息の量を調節する
ミックスボイスでは、息の量を調節する技術が必要です。声帯を震えさせるためには、声帯の閉め具合に合った息の量を計算して送り出さなければなりません。声量を決定づけるのも息の量です。 高音域では声帯の隙間が少ないため、大量の息は必要ありません。しかし、厚みのあるミックスボイスを出すためには息の量を増やすことが必要です。 息の量が増えると声帯に加える力の加減も変える必要があり、そのバランスを調整しながらミックスボイスを習得していきます。ハミングする
ミックスボイスの魅力は、鼻腔共鳴で増幅させた声の響きです。高音で鼻腔共鳴ができないと、ただ高いだけの叫び声になってしまいます。 鼻腔共鳴の感覚をつかむ簡単な方法はハミングです。ハミングとは、口を閉じたまま声を出す発声法です。口を閉じていても、「オ」のイメージで声を出します。はじめは出しやすい音程で問題ありません。上の歯の裏や鼻の奥に響いている感覚をつかめるでしょう。 それから徐々に音程を上げていきます。響く場所が鼻の奥から頭のほうへと移動していく感覚をつかみましょう。筋肉をほぐす
声を響かせるのは鼻腔だけではありません。体中、特に首より上のできるだけ多くの部分に声を響かせることが、声に深みと厚みを加える秘訣(ひけつ)です。 頭部にはさまざまな筋肉があり、筋肉が緊張して硬くなっていると響かせられません。筋肉をほぐすストレッチが響きやすい環境を作るのを助けます。 すぐにできるのは表情筋のストレッチです。ボイストレーニングの前には、口回りはもちろん、頬や目の周り、額など顔全体の筋肉をほぐしておきましょう。ミックスボイス習得のメリット

メリット1.力強い高音が出せる
ミックスボイスの魅力は声の質感です。地声と裏声、それぞれから良い部分を抜き取って組み合わせたようなイメージで、安定感のある太い声が出るようになります。 裏声のみでは安定させづらく、長音がぶれることもあるでしょう。ミックスボイスであれば、本来裏声で出す音域を地声のような強さのまま発声できる点がメリットです。歌声を聞いている側も心地よく歌に耳を傾けられるでしょう。メリット2.余裕のある歌声になる
ミックスボイスは、高音と低音をスムーズにつなげる役目を担っています。地声と裏声だけを使って歌うと、音程による境界線が明確になるため抑揚が激しくなりすぎるかもしれません。境界線をなくすことによって、音程の変化もきれいなグラデーションのように響くでしょう。 突然裏声に変わると「歌いづらそう」といった印象を与えることがあります。滑らかに歌い続けられる点は、ミックスボイスならではの魅力です。メリット3.喉を痛めにくくなる
地声の音域が広く歌唱力も高いのに、長時間歌い続けると思うように発声できなくなるケースがあります。声量や音程を喉のみで調整し、高音を出すことで負担が増幅するためです。「長時間のカラオケで喉を痛めた」という経験がある方もいることでしょう。 腹式呼吸を使ったミックスボイスは、このようなリスクを軽減するメリットにもつながります。喉の動かし方と呼吸法がマスターできると、喉だけに負担をかけることなく歌うことが可能です。ミックスボイスを練習するときの注意点

疲れたらミックスボイスとは呼べない
「ミックスボイスを出していると喉が疲れる」と感じているなら、それはミックスボイスが使えていないといえるでしょう。 ミックスボイスでは、息の量と声帯にかかる力加減をうまくコントロールすることが必要です。息の量をコントロールできないと、高音を出そうと声帯に無理な力を加え続けてしまいます。そのまま続けると、声帯に関わる筋肉が疲弊してしまう可能性もあるでしょう。 もっと悪いのは痛みを感じる場合です。喉をつぶしてしまう可能性もあるので、疲れや痛みを感じたらいったん練習は中止し、やり方を見直してみましょう。時間をかけて練習することが大切
ミックスボイスで音程や声量を調整するためには、複数のテクニックを身に付けなければなりません。全てを同時に習得するのは困難なため、時間をかけて着実に習得するよう意識しましょう。 感覚が分からないまま焦って練習量を増やすと、喉を傷める可能性もあります。喉を痛めると練習も滞るため、かえって時間がかかることになるでしょう。日々少しずつ上達につなげることが大切です。習得できないときはプロに相談するのも◎
長期間練習しても成果が見られない場合は、音楽関係のプロに相談しましょう。「コツが分からないから」といった理由で諦める前の決断が重要です。さまざまな依頼先があるため、自分に合った場所を探して希望を伝えましょう。 すでに習得して効果を感じている方や、教えた経験がある方から教われば、上達も期待できます。練習を辞めると習得も見込めません。専門的な機関を利用することでモチベーションを向上させられるでしょう。ミックスボイスを習得して目指せ歌手デビュー!
ミックスボイスに興味をもっている方の中には、「カラオケで上手に歌いたいから」といった理由を挙げる方も多く見られます。 1人で歌ったり友人と楽しんだりする際にも使えるミックスボイスですが、習得したテクニックを活かすために歌手デビューを目指すのもおすすめです。 本格的な歌い方が分からない方や、ミックスボイスが苦手な方でも挑戦できます。「これから上達したい」「人前で歌ってみたい」といった希望がある方は、オーディションに応募してみてはいかがでしょうか。 練習を続けるための目標を定めることで、やる気の向上につながります。日本でも多数の応募先があるため、募集後の流れやサポート内容のチェックも大切です。まとめ
