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自分の声が違って聞こえる原因は骨伝導!?音を科学的に解説!

あなたは自分の本当の声を知っていますか? 実は普段、聞いている自身の声は本当のあなたの声ではありません。自分が感じている「自身の声」と周囲の方が感じている「あなたの声」は違う声なのです。なぜ、このような現象が起こるのかと言いますと、音の伝わり方に答えがあります。 今回は、自分が感じている「自身の声」と他人が普段から聞いている「あなたの声」が違って聞こえる理由を、「骨伝導」と「空気伝導」の2つの音の伝わり方をもとに解説していきます。 このことが分かると、なぜ録音されている声が、普段感じている声と異なるのかが、科学的根拠とともに理解することができます。

1. 自分の声と骨伝導の関係

普段自分自身が聞いている声と、周囲の人が聞いているあなたの声は違うと聞くとどう思いますか? 何かのきっかけで、録音された自身の声を聞くと、「これが私の声!?」と驚く方が多いです。 なぜ、このような現象が起きるのでしょうか? それは音の伝わり方が原因です。 自身が発する声というのは、内側の骨を伝っていき、声として感じることができます。 例えば、両耳の穴を手のひらで押さえた状態で、独り言を言うと聞こえにくくはありますが、音を感じることが可能です。 普段、感じている声というのは、この骨伝導から伝わる声が影響しています。 他人から聞こえている本当の声はこんな感じなんだと感じている方が多いのですが、周りの人が普段聞いているあなたの声は、骨伝導で伝わって聞いている声ではないので、あなたが感じていた音とは違ったように聞こえています。

2. 空気伝導と骨伝導の違い

音というのは、振動の波です。波の高さや幅によって聴こえる音が異なります。人間は音の波からキャッチし相手の会話や音楽、テレビなどを楽しんでいます。 人間が音を聴く方法は2種類あります。 1つは空気の振動を耳の鼓膜で感知し、音を聴く「空気伝導」という方法。 もう1つは内部の骨を伝わり、直接音を感じる「骨伝導」があります。 空気伝導は、耳が音をキャッチし、中耳という部分で音を増幅し、聴覚神経と呼ばれている音を感知する神経へと音を送り届けます。 骨伝導の場合、この工程を踏まずに体内部で振動している音を直接、聴覚神経へと送り、音を感知しています。 有名な作曲家として知られているベートーヴェンは、難聴を患いながらも作曲を続けたことが記録に残っています。 どうやって耳が不自由なのにも関わらず、作曲活動を行えたのでしょうか? それは、骨伝導を使い音を聞いていたからです。 当時、ベートーヴェンは金属製の棒を咥えて、ピアノに押し当て、棒から伝わってくるピアノの演奏による振動をもとに正確な音を感じ取っていたのです。

3. 録音した自分の声が普段聴いている声と違う理由

耳から音をキャッチする空気伝導と骨や内臓を伝って音を感じ取る骨伝導。 この2つは音を聞くという意味では、どちらも同じことです。 ただ、音の伝わり方はどちらの聞き方をするのかで大きく聞こえ方が異なります。 なぜ、音の受け取り方によって聞こえ方が異なるのかと言いますと、音の混ざり具合に違いあるからです。 単純に耳だけを使い音を聞く、空気伝導の場合、外からの音のみで音を感知しますが、自身の発している声を聴く時などに伝わる骨伝導は、内側の振動に加えて、口で発した自身の喋り声を耳でキャッチして聞いているのです。 そのため、外からのみの音をキャッチする空気伝導と比べ、内側と外側の2つの音が混ざっている骨伝導の音は違って聞こえるのです。 冒頭でもお伝えしたように、録音した自分の声と普段聞いている声に違和感を感じるのは、音の混ざり具合が異なるからです。 例えば、せんべいなどのお菓子を食べている時に聞こえてくる音は、大き目の音で「バリッバリッ」と聞こえますが、他人がお菓子を食べている時に聞こえる音は違って聞こえてきませんか?これは骨伝導で音を聞いているのか、空気伝導で音を聞いているのかで、音の伝わり方が異なるために起こる現象です。 せんべいを食べている時は、噛む動作によって起こっている振動を内側でキャッチし、音を感じとっていますが、他人が食べている時の音は、耳を経由して聞いているので、同じ動作の音でも違って聞こえてくるのです。 違って聞こえたとしても、それで何か日常生活で困るようなことはありまえんが、もしあなたが歌手や声優、ニュースキャスター、俳優や女優、アイドル、舞台役者などの声を売りにする仕事に就きたいのであれば、自身の声を知ることが非常に大切です。 他人から聞こえている本当の声を知ることで、長所と短所が見えてきます。長所はさらに伸ばしていくことで、あなただけの個性なります。短所を改善させることで、人が聞きやすい声にすることができます。 声を聞く方法は、録音する方法が最も手軽です。 今ではスマホに録音機能が備わっている場合も多いので、声を録音し再生しながら、長所と短所を理解していきましょう。 自分の声を改めて聞くことは恥ずかしいと感じるかもしれませんが、何回か聞いているうちに慣れてくるので安心して下さい。

4. まとめ

スマホで撮った動画や何かのきっかけで、録音した声を初めて聞いた時は、違和感を感じる方が非常に多いです。 声が違って聞こえる理由は、音の聞き方が違うからです。 普段、自身の声を感じ取る際に使う、音の聞き取り方は内側に響く音と外から聞こえる音の2つが混ざっています。 ところが、周囲の人間は、普段あなたの声を聞く時というのは、耳から伝わる音で感じています。 この違いが聞こえる音が異なる理由です。 どちらの音が本当の声なのかと言えば、周囲の人が感じている声が正しいと言えます。 本来の声と周囲が聞いている声に違いあったとしても、特に生活に支障をきたすわけではありませんので、何も問題ありませんが、音の伝わり方の違いによって聞こえる音が異なって聞こえているということだけ理解しておくと、録音した声を聞いても驚かずに済みます。 声を使う職業の方は、普段からどんな声で話しているのか理解しているので、録音した声を聞いても、特に違和感を感じません。 これは、他人から聞こえている自身の声がどんな声なのか理解しているからです。 あなたが自身の声を聞いた時に違和感を感じてしまうのは、普段聞いていない声が突然聞こえてくるからです。 もし、あなたが自身の声を聞いた時に「なにこの声!」と嫌悪感を抱いたとしてもそれは仕方ありません。 普段仲良くしている友達の声が突然変化したら、誰だって驚きます。 ところが、1ヶ月ほどその声を聞き続ければ、次第に慣れてきて普通になっていきます。 それと同じで、声に違和感を感じたとしても聞き続けることで、本来の声はこの声なのだと感じられるようになります。そうすれば特に違和感なく本当の声を受け入れることができます。 声を職業にしないのであれば、声を正しく理解する必要はありませんが、もしあなたが声優や歌手、ニュースキャスター、俳優や女優、アイドル、舞台役者などの声を使うメインに使う仕事に就きたいのであれば、自分自身の声を正確に理解しておく必要があります。