ブログトップへ

高音の歌声を手に入れよう!発声のポイントと6つの練習曲

サビでは、ボリュームや音域が上がることがよく見られます。曲の魅力を表現する上で最も重要なパートだと言えますが、「高音が苦手で上手に歌えない」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。 そこでこの記事では、高音を美しく出すコツと高音習得に使える練習曲をご紹介します。まずは、高音が出ない理由を理解することが重要です。成長を妨げている原因を特定できれば、練習曲を使って自分の可能性を伸ばしていけます。

高音が出ないときは練習曲で鍛えてよいの?

「練習曲は発声練習の基礎ができてから」と考える方もいます。しかし、単調な発声練習の繰り返しでは、ボイトレを楽しめなくなるかもしれません。 バッティング練習ではヒットを打てない子どもでも、試合形式の練習でさまざまなことを学びます。ボイトレも同じです。発声練習と練習曲とを組み合わせることで、さまざまなテクニックや感覚を鍛えられます。

無理やり発声するのは良くない

発声練習であれ練習曲であれ、「喉が痛い」と感じながら高音を出すことは避けなければなりません。喉の痛みは声帯が無理をしている証拠です。すでに炎症を引き起こしているのかもしれません。痛みを感じたら高音発声をやめ、喉を休めましょう。「声が枯れる」場合も同様です。 「声が裏返る」場合は、テクニック不足が考えられます。同じ発声法を繰り返しても解消される可能性は低いでしょう。この場合もいったん高音発声をやめ、原因を探ることが大切です。

正しい発声を覚えよう

高音で「喉が痛くなる」「声が枯れる」「声が裏返る」という方は、発声の正しいスタイルが身に付いていないのかもしれません。 歌には呼吸と発声という2つの機能が必要です。正しい呼吸法と発声法が身に付けば、高音を美しく出せるだけでなく、疲れにくい歌い方にもなります。 正しい呼吸法や発声法は自然に身に付くものではありません。仕組みを理解し、繰り返し実践することで自分のものにしていきます。始めは違和感があるかもしれませんが、慣れてくると無意識にできるようになるでしょう。

高音が出ない人の特徴

間違った発声法が癖になってしまっている場合、正しい発声法はなかなか身に付きません。どこが悪いのかを理解できれば、進歩を妨げる原因を取り除けるでしょう。 よく見られる悪いパターンは大きく分けて4つです。それぞれ「なぜ良くないのか」を考えます。自分に当てはまるものがあれば、ボイトレのたびに思い起こすようにしましょう。

準備運動をしていない

スポーツ選手は試合前に必ず準備運動をします。準備運動をすれば血流が良くなり、筋肉の動きがスムーズになるからです。パフォーマンスの質を上げるだけでなく、けがの防止にもなります。 歌を歌う場合も同様です。準備運動をしないままいきなり高音発声を始めても、発声機能がうまく働きません。 歌では、腹筋や背筋、声帯周辺の筋肉など、さまざまな筋肉を使います。ストレッチなど全体をほぐす準備運動と、声帯周辺や息の通り道にある筋肉を温める準備運動が必要です。

力を入れ過ぎてしまう

高音を出そうと力を入れ過ぎてしまうと、肩や喉、顎などが硬くなり、スムーズに音を響かせられません。喉を傷める原因にもなります。 力を入れ過ぎて起きる症状のひとつは「喉仏が上がる」ことです。喉仏が上がると息の通り道が狭まってしまいます。この状態での高音発声は、声帯にとってかなりのストレスです。声帯をコントロールして音程を安定させることも難しくなります。 力を入れ過ぎた状態で高音発声を繰り返すと、声帯は充血し、痛みを引き起こしてしまうでしょう。

息を吐きすぎてしまう

高音で声が裏返ってしまう方は、声帯閉鎖がうまくいっていないと考えられます。声帯が音を出すためには、声帯が閉じていなければなりません。これが声帯閉鎖です。声帯閉鎖ができていないと、息が漏れてしまい、声帯がうまく震えません。 声帯閉鎖ができない原因のひとつは、吐く息のコントロールができていないことです。吐き出す息の量は声帯の力加減に合わせなければなりません。息の勢いが声帯に掛かる力を上回ってしまうと、声帯に隙間ができ、息が漏れてしまいます。

声帯が閉じられていない

声の枯れも、声帯閉鎖がうまくできていない場合に起こりがちです。原因としては、緊張で声帯をうまくコントロールできないケースが考えられます。 高音発声では、声帯を縦方向に引き伸ばす動きと、声帯を閉じる動きを同時に行わなければなりません。緊張するとこの2つの動きがスムーズにできないため、声枯れにつながります。 声帯ポリープや声帯結束などにより声帯が変形している場合も、声帯閉鎖ができません。低音部でも声が枯れるようなら、専門医に診てもらったほうがよいでしょう。

練習曲の前に!高音に関わる発声方法について

発声法にはいくつかの種類があり、音色も違います。高音を上手に出すためには、いくつかの発声法を組み合わせなければなりません。ボイトレ法を試しながら、自分にあった発声法の組み合わせを見つけるとよいでしょう。 高音に必要な発声法として、ここでは「チェストボイス」「裏声」「ミックスボイス」「ユナイテッドボイス」を取り挙げます。それぞれの特徴と鍛えるメリットを見てみましょう。

チェストボイスについて

チェストボイスは地声と呼ばれることもあります。地声とはいえ、話し声や喉声とは違い、腹式呼吸や声帯のコントロールをしなければ出せません。低~中音域で使われる声で、力強く響きのある音色です。 高音域でチェストボイスは使いません。しかし、チェストボイスをきちんと習得していると、声帯閉鎖や鼻腔共鳴の感覚がつかめます。このような基礎のテクニックを身に付けるために、チェストボイスの習得は欠かせません。

裏声について

代表的な裏声にヘッドボイスとファルセットがあります。どちらも声帯を引き伸ばして発声するテクニックです。ヘッドボイスとファルセットでは声帯に掛かる力加減が違うため、音色にも違いが出ます。 ヘッドボイスは芯のある音色が特徴です。息漏れはほとんどせず、パワフルな表現にもよく使われます。ファルセットは息漏れが多いため、軽めの優しい音色です。 裏声を習得すると「声帯には適度なテンションを掛け、喉はリラックスする」という、高音発声に欠かせないテクニックが身に付きます。

ミックスボイスについて

ミックスボイスは地声の響きを残したまま高音発声を行うテクニックです。声帯閉鎖をしたまま高音を出すため、地声から大きく声質を変えることなく高音域へとメロディーをつなげていけます。柔軟で伸びやかな音色が魅力です。 ミックスボイスは声帯への負担が少ない発声法であるため、きちんと身に付けると喉を守ることにつながります。 鼻腔共鳴や腹式呼吸など、基本のテクニックを磨く上でも有効な発声法です。習得には時間がかかるかもしれませんが、焦らず、状態を確認しながら行いましょう。

ユナイテッドボイスについて

ミックスボイスとは違ったアプローチで音域を広げる発声法が「ユナイテッドボイス」です。ユナイテッドボイスでは、地声と裏声の響きを自分の思い通りにミックスさせます。 それぞれの響きをどれくらいの割合にするかで声質が変わるため、音色はひとつではありません。 ユナイテッドボイスが身に付くと、音域が広がるだけでなく、音色にもバリエーションが生まれます。習得はかなり難しいといわれていますが、できるようになれば、個性として強く打ち出せるでしょう。

練習曲を歌うときにきれいな高音を出すコツ

高音発声のボイトレに練習曲を使う場合には、覚えておきたいことがあります。基本の呼吸法・発声法の延長線上に、高音発声があるということです。 高音に苦手意識があると、高音部分が近づくだけで緊張してしまいます。低音部ではできていた呼吸法や発声法を忘れてしまうと、声のコントロールはさらに難しくなるでしょう。

腹式呼吸を行う

高音発声時にも腹式呼吸を心掛けましょう。緊張すると胸を使った呼吸になりがちです。しかし、胸式の浅い呼吸では、息をうまくコントロールできません。 腹式呼吸は歌の基本です。横隔膜を使って息をコントロールするため、声帯の機能を妨げることがありません。高音部では特にデリケートな声帯の調整を行います。息が安定していると調整も容易です。 吸い込む息の量も多くなり、息の量が十分にあると余裕が生まれます。結果、緊張による筋肉の硬直を防げるでしょう。

正しい姿勢を心がける

高音部に限らず、歌うときは常に正しい姿勢を心掛けます。理想的なのは、耳、肩、かかとが一直線になる姿勢です。肩を楽に広げて背筋を伸ばすと息が通りやすくなるため、高音発声も楽になります。 高音発声のボイトレは、できるだけ立って行うようにしましょう。足は肩幅くらいに広げます。体重を掛けるのは足の指の付け根辺りです。正しい姿勢が身に付けば、座っていても動いていても、上半身の姿勢をキープできるようになるでしょう。

緊張をほぐす

高音発声では高いポジションに音を当てる感覚が必要なため、首や肩に力が入ってしまいがちです。苦手意識から筋肉が硬直したり、体の重心がぶれたりすることもあります。こうなると高音がうまく出せません。 体の緊張を生み出すのは心です。心がリラックスしていると、息の通り道が広がり、体中の筋肉もスムーズに動きます。高音発声には、このリラックスした状態が欠かせません。 緊張をほぐすためにも、あまり無理のない音域の練習曲を選ぶようにしましょう。リラックスして歌えるようになったら、難易度を上げていきます。

無理をしない

ボイトレでは喉の安全を第一に考えましょう。喉は楽器です。無理をすると壊れてしまいます。長時間の練習は良くありません。練習時間の目安は30分~1時間とし、小休憩も入れます。喉に痛みや違和感がある場合はボイトレを休みましょう。 高音発声の習得で大切なのは、ボイトレを継続することで高音発声の感覚をつかむことです。睡眠は記憶を固定させるため、一度に4時間練習するより、30分を8日間続けるほうが効果を期待できます。

高音を鍛えるときにおすすめの6つの練習曲

高音発声のボイトレに適した練習曲を選ぶためには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。「自分の音域との差が少ない」こと、「歌いやすいメロディーラインである」こと、「自分と声質が似ているアーティストの曲である」ことなどです。 ここではそれらの条件を満たした、6つの曲をご紹介します。練習曲を使って、楽しみながら高音発声を身に付けましょう。

手紙~拝啓十五の君へ~:アンジェラ・アキ

合唱曲としても知られており、なじみのある方も多いのではないでしょうか。この曲は、サビの部分を目指して少しずつ音域が上がっていく構成になっています。音域の変化に合わせて喉のコンディションを少しずつ調整できるため、ボイトレ初心者には最適な曲です。

さくら:森山直太朗

この曲は裏声の1種であるファルセットがはっきりとした形で出てきます。チェストボイス、またはミックスボイスとの使い分けがされているため、ファルセット習得のお手本にできる曲です。ボイトレ前にファルセット部分をチェックしておくとよいでしょう。

奏(かなで):スキマスイッチ

この曲は全体が中音域で、ほんの少しだけ高音が登場します。そのため、緊張せずに高音にトライできる曲です。 テンポもゆっくりしているので、慌てずに高音のタイミングをつかめます。高音部はファルセットでもミックスボイスでも構いません。あまり気負わず、気楽に歌うことを心掛けましょう。

平井 堅:瞳を閉じて

全体に高めの音程で構成されている曲です。サビの部分は高音域ばかりで、ロングトーンを使って歌い上げます。 難易度はやや高めで、練習のステージが進んだ方向けです。高音のロングトーンを成功させるには、声帯の微妙な感覚と安定した息使いが欠かせません。より実践的な練習曲として利用しましょう。

Everything:MISIA

この曲の音域はかなり高めで、ヘッドボイスやロングトーンなどのテクニックも必要です。高音域に自信が付いてきた方にとっては、さらなるレベルアップを目指す練習曲になるでしょう。

紅蓮華:LiSA

アニメ「鬼滅の刃」の主題歌として一躍脚光を浴びたため、耳にする機会も多いのではないでしょうか。 この曲は音域が広く、難易度は高めです。かなり高い音程まではチェストボイスを使っており、それが曲の魅力をさらに引き立てています。高音発声に自信が付いてきた方向けの練習曲です。

オーディションで実力を試してみよう!

練習曲を使ったボイトレで高音発声に自信が付いてきたら、その実力をオーディションで試してみませんか。おすすめはMUSIC PLANETのオーディションです。 今までは「歌が好き」という気持ちだけで、ボイトレを続けてきたかもしれません。その気持ちに歌手デビューという新たな目標を加えれば、ボイトレのモチベーションも上がるでしょう。

遠隔オーディションも募集中!

MUSIC PLANETのオーディションの参加費は無料です。書類審査はなく、歌声だけで勝負できます。対面式オーディションに加え、遠隔式オーディションも開催しているため、どこに住んでいても参加可能です。 募集年齢は20歳から49歳までと幅広く、やる気さえあればどこからでも挑戦できます。夢を諦めきれずにボイトレを続けてきた方や、子供が進学して自分の時間が増えた方など、多くの方にトライしていただきたいオーディションです。

力強いサポートが受けられる

MUSIC PLANETのオーディションでは、合格者が歌手デビューできるよう、さまざまなサポートを用意しています。そのひとつが、プロのクリエイターによるオリジナル楽曲の制作です。 楽曲制作にあたっては、実力派音楽プロデューサーが合格者と個人面談し、音楽性や世界観などを確認します。 作品の質を高めるために用意されているのは、楽曲を魅力的に歌い上げるためのボイストレーニングです。CD制作からライブ支援まで、歌手活動を幅広くサポートしていきます。

まとめ

高音発声を身に付ける上で大切なのは、リラックスして基本の呼吸法・発声法に忠実であることです。練習曲を使えば、楽しみながらボイトレできます。 高音に自信が付いてきたら、MUSIC PLANETのオーディションで自分の実力を試してみましょう。 自分だけのオリジナル楽曲で歌手デビューできるチャンスは、目の前にあります。勇気を出して、そのチャンスを自分のものにしましょう。MUSIC PLANETはあなたの夢を後押しします。