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絶対音感と脳科学の関係性とは?科学的根拠を元に脳への影響を解説!

絶対音感と脳科学には一体どのような関係あるのでしょうか?
今回は脳科学の観点から、幼少期の音楽教育が、脳にどのような影響を与えるのかを科学的根拠を元に解説していきます。

絶対音感を身に付けることで、子供の脳にどういった影響があるのか詳しく知りたい場合は、今回の記事を参考にしてみて下さい。

1. 脳科学からわかった絶対音感になる仕組み

1-1. 絶対音感と脳の発達

幼少期の頃に音楽に触れることによって、脳が通常よりも発達するという科学的なデータがいくつも存在します。
ドイツのハインリッヒ・ハイネ大学デュッセルドルフ校神経学科のゴットフリート・シュラウク博士らの研究グループが、1995年2月3日に発表した研究結果では、音楽家を職業としている人物と音楽を全く学んだことがない素人それぞれ30人を対象に、MRIで左右の脳の状態を比較しました。

すると、音楽家の中でも絶対音感を持っていない19人の脳は、素人の人たちの脳とほとんど差が無かったのに対して、絶対音楽を持つ残りの11人の音楽家の脳は、左脳の側頭平面と呼ばれる、言語の理解や数学的能力に深く関与している部位が、右脳の側頭平面に比べて2倍近い大きさに発達していたことが明らかになったのです。
この研究結果から、脳の発達と絶対音感は関係性があると言われています。

1-2. 絶対音感と右脳・左脳

人間の脳は右脳と左脳で役割がそれぞれ異なると考えられています。
右脳は芸術や想像力などを発揮する際に活発に働き、左脳は計算や文章作成、言語を学ぶなどの論理的な思考の際に活発に働くとされています。

これまで音楽を聴く際に使われる脳は右脳だとされてきましたが、最新の脳科学では、右脳だけでなく左脳にも影響を与えていることが分かってきました。
実は音楽を司る脳の部位と言語を司る部位の位置が非常に近いところにあり、音楽教育を通して、言語学習にも大きくプラスの影響を与えることが判明しています。

1-3. 絶対音感とピアノ(楽器)演奏

絶対音感を身に付ける際にレッスンで使われる楽器といえば、ピアノです。
なぜ、ピアノが選ばれるのかというと、一定の音を奏でることができるからです。
他の楽器の場合、環境によって若干音が変化してしまうので音感を鍛えるには不向きとなれています。
ピアノであれば調律をすることで、一定の音を出すことが可能です。

また、最新の脳科学により新たに判明したこととして、幼少期の頃にピアノの演奏を行うことによって、「HQ」と呼ばれる人間性知能の発達にプラスの影響を与えることが分かっています。
人間性知能とは、問題解決能力や社会性、創造性などの人生の成功に深く関与する部分のことをいいます。
ピアノを習うことで、この部分を効率的に伸ばすことが可能なのです。
学習塾や英会話、習字、スポーツなどの習い事をしても、HQに変化は殆どありませんが、ピアノ学習だけはHQが伸びることが分かっています。

さらに、ピアノ学習は夢を持てる人物の形成にも影響を与えることが判明しています。
子供の自由時間にピアノに取り組む子供とテレビゲームやトランプをする子供では、明らかにピアノに取り組んでいた子供の方が将来的に夢を持つ人物へと成長しているのです。
アメリカの研究では、夢を持っている人物の収入はそうでない人物よりも高くなる傾向にあるとされています。
また、2000年に発表された論文によると、ピアノ学習を行うことで、問題解決能力も向上することが分かっています。

1-4. 絶対音感とIQ(知能指数)

幼少期から音楽教育を受けることで、IQが10〜20ポイント高くなるという研究結果が報告されています。
実際、園児のほとんどが絶対音感を持っている東京いずみ幼稚園では、園児の平均IQは120という数値が報告されており、明らかに一般的なIQとされている100よりも高い数値となっています。

IQを高める方法として一般的に知られている方法として、モーツァルト効果という方法があります。
これは、モーツァルトソナタK448を聴くとIQが上がると言われている方法です。
自分の子供のIQを高めて上げようと、お腹にいる頃からモーツァルトを聴かせるようにしている母親もいらっしゃいます。

ただ、モーツァルト効果についての論文を詳しく見てみると、「モーツァルトソナタK448を聴くと、空間性IQだけが数十分間あがるが、その後、元に戻る」ということが書かれているだけです。

そのため、いくらモーツァルトを聴かせても、一時的にIQが上がるだけで何も変化がありません。
また、別の研究では大学生を対象に、毎日クラシックを聴かせたところ、一時的にIQは上がりましたが、すぐに元の数値に戻ってしまうことが分かっています。

一時的ではなく、常に高いIQを維持するためには幼少期のピアノ学習と絶対音感の習得が必要となるのです。

1-5. 絶対音感とサヴァン症候群・自閉症

サヴァン症候群の中には、突出した才能を発揮するケースが稀にあり、芸術の分野であったり、記憶力の分野であったり、音楽の分野などで超人レベルの能力を発揮することがあります。

音楽の分野では、これまでに記録されている資料によると、絶対音感の持ち主であり、初めて聴く曲であっても数回聴くだけで、完ぺきに演奏できてしまうということが報告されています。

2. 脳科学を取り入れた絶対音感トレーニング

絶対音感の教育は2歳から6歳までに行う必要があるとされています。
なぜ、この時期なのかというと、脳科学による研究データが関係しているからです。
人間の脳は3歳までに80%、6歳までに90%が完成すると言われています。

一度完成してしまえば、その後は完成した脳をベースに学習を行っていくこととなります。
脳の成長期である段階で絶対音感を学習すると、脳機能が向上することは前半部分でお伝えしたとおりです。
その結果、平均的な脳の性能よりも大きく飛躍した状態で脳が完成します。

絶対音感トレーニングは、こうした脳科学で得られた研究結果を元にカリキュラムが構成されています。
楽器の演奏や聴き分けだけでなく、記憶力や問題解決力、創造性、更には夢を持つ人物へと成長させる効果が期待できます。

3. まとめ

絶対音感と脳科学は密接に関係しています。
現在使われている音楽教育プログラムには、脳科学の研究結果が大きく影響しています。現在分かっているだけでも、幼少期に音楽教育を受けることで、左脳の言語の理解や数学的能力に深く関与している部位が大きく発達していたり、HQと呼ばれている人間性知能を向上させること、さらに、ピアノを学習することで、夢を持てる人物の形成にも影響を与えることが判明しています。

アメリカの研究では、夢を持っている人物の収入はそうでない人物よりも高くなる傾向にあるとされています。
IQの数値を見てみても、平均的な子供よりも10〜20ポイント高くなるという研究結果が報告されています。
幼少期からの音楽教育は音楽の分野だけでなく、将来的に様々な能力の向上に役立つと言えます。