絶対音感と耳コピの違いはなに?
今回は絶対音感と耳コピの2つの違いについて詳しく解説していきます。
また、耳コピを行うためには絶対音感が必要なのかという疑問についても具体的に回答していきます。
耳コピをかっこよく行えると人気者になれますし、最近流行りの人気曲を気軽に楽譜なしで自由に練習することができます。
耳コピを身に付けたいのであれば、今回お伝えする耳コピ上達法をチェックしてみて下さい。
1. 絶対音感と耳コピの違い
1-1. 絶対音感とは?
絶対音感というのは、聴こえた音がどの音階なのかを正確に認識する能力のことです。
この能力を持っている方は、音階で表現できる全ての音を瞬時に言い当てることが可能です。
人によってレベルが異なり、音階だけで分かる方であったり、#や半音の音も正確に認識することができたり、音の高さを表すヘルツ(Hz)さえも正確に答えてしまう人物もいます。
人によって程度の差はありますが、聴こえた音を瞬時に音階で理解する能力を絶対音感と表現しています。
1-2. 耳コピとは?
耳コピというのは、「耳で聴こえた音をコピーする」の略語です。
また、耳から聴こえた音を楽譜を見ずに演奏したりすることも耳コピすると表現します。
耳コピは絶対音感が無いと出来ないと思われがちですが、そうではありません。
聴こえた音を楽器で表現する際に正確な音がどれなのかを探りながら演奏を行うため、聴こえた音と楽器から聞こえる音を比較する能力があれば、絶対音感が無くても耳コピを行うことは十分に可能です。
2. 絶対音感がなくても耳コピはできる!相対音感とは?
先ほど、耳コピは聴こえた音と楽器から聞こえる音を比較する能力があれば、行えるとお伝えしました。
この音と音を比較し、音階を理解する能力のことを、相対音感と表現しています。
絶対音感は瞬時に音を理解するのに対して、相対音感は基準となる音と比較し、鳴らしたい音が、どの音階なのかを理解しています。
絶対音感は幼少期に訓練を受けることで身に付けることができる特殊な能力であって、大人になってからは脳の仕組み上、身に付けることができないとされています。
ところが、音と音を比較し認識する能力である相対音感は何歳であっても、伸ばし続けることができます。
この能力を伸ばしていくことで、かなり正確に音階を理解することが可能となります。
3. 絶対音感がなくても身につく!耳コピの練習方法
絶対音感が無い場合で耳コピを身に付けたいのであれば、相対音感を鍛えるしかありません。
先ほどもお伝えしましたが、相対音感を鍛えることで聴こえた音を基準にどの音階に当てはまるのか正確に理解できるようになります。
聴こえた音の音階が正確に理解できれば、楽譜が無くても演奏することができるので、耳コピが行えるようになります。
相対音感を鍛えるには、ドレミファソラシの7つを正確に理解する必要があります。
ドの音やラの音、シの音などを改めてじっくり聴くようにしましょう。
たった7つしかありませんので、1日1音で1週間を目処に音を正確に覚えていきましょう。
単音を正確に覚えたら、次はコードを覚えましょう。
ソシレ、ファラドなど、コードの音を音階で理解するようにしましょう。
単音とコードがある程度覚えることができれば、楽譜が無くても何となく音階が理解できるようになっていきます。
ここまできたら、実際に曲を聴き、耳コピしてましょう。
聴く曲は簡単なコードしか出てこない初心者向きの曲から始めると練習がしやすいです。
スピッツのチェリーやスタンド・バイ・ミーあたりは初心者向きの曲として有名なので、そのあたりの曲を楽譜を見ることなく、耳だけを頼りに弾いてみましょう。
初めの内は楽器で音を鳴らしながら、正しい音を探る形となるため、たどたどしい形となりますが、慣れてくるとスムーズに弾くことができます。
何回か繰り返したていくと、8割近くは楽譜を見なくても正確に弾くことができます。
この段階まできたら、一度楽譜をチェックして、どこが間違えているのかを確認しましょう。
そうすることで、自分の間違えやすいポイントが分かり、上達するポイントが見えてきます。
また、本格的に相対音感を鍛えるのであれば、音大生が取り組んでいる聴音を行うと良いです。
聴音は音大生が受験に合格するために取り組む試験の1つです。
専門の問題集を使い正しい音を当てていくのですが、相対音感を鍛えることが可能です。
オススメの教材としては、「新訂 独習聴音問題集」がオススメです。
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新訂 独習聴音問題集
4. 絶対音感と耳コピの関係まとめ
耳コピができると周囲からかっこいいと思われ人気者になれますし、尊敬の眼差しを向けられます。
自由に弾きたい曲を楽譜を見ずに弾けると、楽譜を用意したりといった手間もかからず、気軽に気分が乗っている時に、カフェで流れていた曲やテレビドラマの主題歌を耳コピで弾くことが可能です。
逆に耳コピができないと、楽譜が無ければ弾くことができないので最新の曲でいい曲があっても、楽譜が作成されていないので弾くことができませんし、耳コピができる人から仲間外れにされてしまう可能性も否定できません。
耳コピを行うには絶対音感が無くても問題ありません。
相対音感を鍛えていけば、正確にミスすることなく確実に耳コピを行うことができます。
逆に言えば、相対音感が不十分だと耳コピが上手く出来ず失敗ばかりしてしまうので、今回お伝えした耳コピの練習方法に取り組み相対音感を鍛えていきましょう。
本格的に相対音感を身に付けていきたいのであれば、音大生が受験に取り組む際に学んでいる、聴音に取り組むことをオススメします。
英語のリスニングのようなもので、相対音感のトレーニングには最適です。
教材はAmazonや書店に向かえば手に入れることが可能なので、1冊用意しておき、相対音感のトレーニングを行っていきましょう。
聴音の教材の中でも評価が高く音大受験生が独学で使っている教材として、「新訂 独習聴音問題集」があるので、どの教材にするのか迷っているのであれば、こちらの教材を選択しておけば、「教材選びに失敗した…」と後悔する可能性はかなり低いと言えます。
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