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ベルカント唱法ってどうやってやるの?

ベルカント唱法というのを聞いたことがありますでしょうか?声楽に詳しい方なら聞いたことありますよね。 ベルカント唱法は発声法の一つになっています。 みなさんは話すときに声を出すと思いますが、どうやって声を出しているのかを気にしたことはないですよね。 しかし世の中には多くの声の出し方があります。 そんな中でこのベルカント唱法はどういった特徴があるのかを紹介していきます。

1. ベルカント唱法における呼吸法の特徴

ベルカント唱法はイタリアで生み出された発声法の一つになります。 このベルカントと呼ばれている名前の由来はイタリア語で「美しい歌」からきています。 このベルカント唱法と特徴はのどに負担をかけないことです。 よくカラオケに行ってのどが枯れる方がいると思います。 歌手の方でものどに負担をかけすぎて歌うことができなくなることがありますよね。 しかしこのベルカント唱法はのどに負担をかけることなく、高音も低音も問わず、のびやかに発声することができるのが特徴です。 この発声法がイタリアで生み出された背景には、隣国との関係性が影響しています。 ドイツは身体が大きく発声にも力を持っている身体を持っていますが、それに比べてイタリア人はそこまで体が大きくありません。 そこでイタリア人は体が小さくても、体に負担をかけることなく発生することができないのかと考えました。 その結果、のどに負担をかけない発声を開発することができました。 このように体が小さくてもきれいに歌を歌うことができるというのは、同じく体が小さい日本人にとっても参考にできることは少なくないです。 ぜひこのベルカント唱法をマスターして、きれいな声を出せるようになりましょう。

2. 声楽の基本!呼吸法と発声の違いとは?

声楽において呼吸と発声は違うということを理解している必要があります。 文字にしてみるとなんとなくわかるのではないでしょうか。 しかし呼吸法と発声法のトレーニングを一色淡にして考えてしまい、効果的なトレーニングができないこともあります。 正しい発声を行うためにはしっかりとした呼吸法を身に着けていないとなりません。 イメージとしては、呼吸は車でいうとエンジンになります。 そして発声は車が動くことになります。 この方がイメージしやすいのではないでしょうか。 つまり正しい呼吸法で発声できると、自然と発声も上達します。

3. ベルカント唱法の呼吸のやり方

どの声楽においても主に使う呼吸法は腹式呼吸ではないでしょうか。 ベルカント唱法においても腹式呼吸を使って発声していきます。 しかしここからがベルカント唱法の特徴的な部分です。 腹式呼吸は横隔膜を上下させて声を出しています。 ベルカント唱法では横隔膜を上げ、下腹部を下に下げていきます。 言葉で説明するとイメージしづらいかもしれませんが、寝ている時をイメージしてみましょう。 人は寝ているときに腹式呼吸をリラックスしながら行っています。 自然とこのような腹式呼吸を行っているため、力が入ることなく呼吸を行っています。 このリラックス状態をそのまま発声に結び付けているのがベルカント唱法です。 そして上に上げた横隔膜を腰の方へ下げていくことにより、声を支えていきます。 このように腰で支えることにより、身体の前の部分全体をリラックスさせる方向に持っていきます。 こうすることで胸やのどが楽になります。 そうすると例えばオペラのような演技をしながら声を出す必要があるときであっても、のどに負担をかけることなくのびやかに演技をすることができることにつながります。

4. ベルカント唱法の練習方法

ベルカント唱法の練習方法は他の発声法とは違います。 姿勢から呼吸の仕方、声の出し方まで様々にあるのでチェックしていきましょう。

4ー1. ベルカント唱法の練習方法①姿勢

歌うときに限らないのですが、当然姿勢は重要なコンテンツになります。 イメージとしてはしっかりと背筋を伸ばす必要があります。 重心を前にすることなく、とはいえ後ろに反り返ることもなく、上から紐で頭を引っ張られているようなイメージを持って立つとよいでしょう。 そうすると猫背にもなりませんし、お尻もしっかりと引き締めることができます。 くれぐれも猫背にならないことに注意して、発声するようにしましょう。

4ー2. ベルカント唱法の練習方法②呼吸

先ほども触れましたが、ベルカント唱法においても腹式呼吸を使います。 まずは腹式呼吸のイメージを持つことが練習においても重要です。 順を追って見ていきましょう。まずは鼻から息を吸います。 そこからみぞおち、肋骨、脇腹、腰の後ろの順番で息を吸っているイメージを持ってください。 これが先ほども触れた、寝ているときに自然にリラックスしている状態で呼吸をしていることになります。 ですのでどうしてもイメージがわかない人は、まず寝ているときに自分がどういった呼吸の仕方をしているのかを確認することをおすすめします。 その呼吸のイメージを持ちながら立ってからも腹式呼吸をできるようになりましょう。

4ー3. ベルカント唱法の練習方法②発声

ベルカント唱法におすすめな発声の練習はハミングです。 ハミングをすることで身体のそれぞれの部分を振動させ、共鳴させながら発声することができるようになります。 まずうなじの部分から背骨にかけて振動しているのかをハミングで確認していきます。 その感覚がわかるようになると、背骨から腰のあたりにかけてまで振動しているのがわかるようになります。 これをうなじから上にかけても確認していきます。 後頭部から頭のてっぺん、額にかけてまで振動しているのを確認していきましょう。 こうして発声をしながら骨が振動していることがわかるようになると、骨との共鳴により発声することが可能になります。 これがベルカント唱法においては重要になります。 息を吐いてその息と声が一緒になっているというイメージを持ちがちですが、ベルカント唱法では骨との共鳴をさせることにより声の質を変えて発声することを生業としています。 ぜひ自分の体が音と共鳴しながら発声していることをイメージしながら練習してみましょう。

5. 要注意!ベルカント唱法のレッスンとボイストレーニングは別もの?!

ボイストレーニングとベルカント唱法は名前が違うので、別物というのはみなさまもなんとなくわかるかと思います。 ベルカント唱法ができるようになりたいのに、ボイストレーニングをしていても違うことを学ぶことになります。 ではなにが違うのかというと、大きな違いは求められている声域が違うため声の出し方が違うことです。 歌う場所が違えば、声の出し方も変わります。 しかし同じ部分もあります。 それは身体の振動のさせ方や声帯の動きです。 ボイストレーニングにおいてもベルカント唱法においても、体の骨を振動させながら声を発声していくことを大事にしています。 また高音においても低音においてもきれいな音色を出そうと努力することに変わりはないので、声帯においても動きはさほど変わらないことはあります。 ただ歌う歌の種類はやはり違うので、もしベルカント唱法をしっかりと学びたいという方はその専門の方のレッスンを受けることを大事にしましょう。

6. ベルカント唱法の呼吸法とは?一言でまとめると…

ベルカント唱法は一言でいうと、イタリアの伝統的な発声法です。 しかしこの発声法は体が小さい日本人にとっては、マスターしておいて損はないでしょう。 高音においても低音においてもきれいな音色を出せること、元々持っている体の能力に頼るのではなく、誰もが持っている体の機能を使ってきれいな声を出せることはカラオケで歌を歌うときでも応用を効かせることができます。 ベルカント=美しい歌と呼ばれるように、人に美しい歌を届けたい方はぜひベルカント唱法を練習することをおすすめします。 自分の能力をさらに開花させて美しい歌を歌っていきましょう。