「歌が好き」という想いはあっても、上達するために何をすればよいのか分からないという方もいるのではないでしょうか。そこでおすすめしたいのが「ボイトレ」です。
ボイトレはボイストレーニングの略で、地道に行うことで確実に成果が出せます。トレーニングといっても、ボイトレは自宅で行うことも可能です。
そこでこの記事では、ボイトレのメリットや自宅でできるボイトレ法について説明します。やり方さえ分かれば、自分の都合に合わせていつでもどこでも練習できる上達法です。目標をもって取り組めば、さらに効果アップが期待できるでしょう。
初心者におすすめ!自宅でできる基礎ボイトレ6選
ボイトレを行う理由はまず、声を安定させるためです。自分は気持ちよく歌っていても、歌声が安定していないと上手には聞こえません。
第2の理由は自分の可能性を広げるためです。音域を広げたり声質を磨いたりするためにはボイトレが欠かせません。自宅でできるボイトレをマスターして、自分の歌声をもっと魅力あるものにしましょう。
腹式呼吸をマスターする
上手に歌う最低条件が腹式呼吸です。腹式呼吸ができるようになれば、声を息でしっかりと支えられます。一度に吸い込める空気の量も増えるため、息継ぎをする回数も減らせるでしょう。
腹式呼吸は横隔膜を下げ、肺が膨らむスペースを作るという呼吸法です。お腹に手をあてて、息を吸うと膨らむことを確認します。へこんでしまうなら、それは胸式呼吸になっている証拠です。
感覚がつかみにくい場合は、仰向けに寝て静かに息をしてみましょう。寝ている時、人間は基本的に腹式呼吸をしています。お腹に手を当てながら、徐々に吸い込む量を増やしてみましょう。
ロングブレス法
ロングブレスは、吸い込む息の量を増やし、ムラなく安定した量で息を吐くトレーニングです。ロングブレスも腹式呼吸が基本なので、腹式呼吸に自信がないうちはお腹に手をあてながらするのがよいでしょう。
ロングブレスでは声を出しません。まずは、「4拍で息を吸い、4拍で息を吐く」を繰り返します。4拍でたっぷり息を吸い、一定量で息を吐くことが大切です。声は出しませんが口の形を「ウ」にしておけば、息が一度に漏れてしまうことを防げます。
次に「1拍吸い、1拍止め、4拍吐く」を繰り返します。徐々にテンポを落としてゆっくり行うことで、息をしっかりコントロールできるようになるでしょう。
表情筋を動かす
息の通り道や口腔内を広げるためには、表情筋のトレーニングが必要です。鍛えられた表情筋は音色や音楽性を豊かにします。日本語は表情筋をあまり使わない言語ともいわれますので、意識して表情筋を動かさなければ鍛えることができません。
伸びやかで素早く反応する表情筋を作るのに適した口の形は「ハ」と「ホ」です。しかし、日本語の「ハ」と「ホ」は表情筋を使わずに発音できてしまうので、外国人になったつもりでオーバーに「HA!」「HOOO!」と言ってみましょう。
口角を上げて「HA!」と言った後10秒キープ、唇を突き出して「HOOO!」と言ったあと、10秒キープを3回ほど繰り返します。隙間時間を見つけて1日に何度か行えば、より効果的でしょう。
活舌トレーニング
メロディーに歌詞をのせて演奏するのは歌だけです。他の楽器に歌詞はありません。歌詞に込められた思いが聞き手に伝わるためには、クリアに発音することがどうしても必要です。これを「滑舌・活舌(かつぜつ)」といいます。
クリアに発音するためには、舌を滑らかに動かすトレーニングが欠かせません。口を閉じたまま、舌先でぐるぐると円を描いたり左右に動かしたりする筋トレは毎日行いましょう。
鏡を見ながら50音をゆっくりはっきり発音していく方法や、早口言葉などもよく行われる活舌トレーニングです。
リップロール
リップロールは余分な力を抜き、伸びやかな歌声を作るためのトレーニング法です。喉や口、表情筋に力が入り過ぎると声の通り道をふさいでしまいます。音程が変わっても、リラックスして発声する癖をつけていくことがリップロールの目的です。
リップロールでは、唇をぶるぶると震わせながら音を出します。力が入っていると唇が震えないので、リラックスして行いましょう。唇が濡れている方がやりやすいため、お風呂に入りながら行う人もいます。
最初はひとつの音で構いません。慣れてきたら「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ファ・ミ・レ・ド」と音程を変えます。最初は音と音との間にアクセントが入るかもしれません。うまく力が抜けてきたらアクセントを入れずに最初の「ド」から最後の「ド」までつなげて歌えるようになります。
これができたら音程パターンを変えたり、好きなメロディーを使ったりと楽しみながら練習できるでしょう。
タングトリル
タングトリルとは巻き舌のことです。脱力の練習としてだけでなく、歌の中で使うテクニックとして身につけることもできるでしょう。
基本は上顎の歯裏に軽く舌を当て、息を吐きながら「トゥルルルル」と舌を震わせて音を出します。なかなか舌が震えないなら、上顎の歯裏に舌を当てた状態から「ラリルレロ」や「トゥラ・トゥリ・トゥル・トゥレ・トゥロ」と発音してみましょう。
無理に巻き舌で音を伸ばしたり、高音域を出したりする必要はありません。巻き舌にこだわり過ぎるあまり喉や舌に力が入ってしまうと、声帯を傷める原因になってしまいます。リラックスしながら行うことを目標にしましょう。
基礎を学んだら実践練習しよう!
息使いや発声のコツがつかめてきたら、今度は実際に曲を使って練習しましょう。自宅では音源に合わせながら歌ったり、自分の歌声を録音して分析したりする人もいます。音程や歌詞が自分のものになったら、さらに進んだ実践練習へと進みましょう。
手軽にできる練習の場には、「カラオケスタジオ」と「リハーサルスタジオ」があります。それぞれの利点とマスターしたいポイントを押さえておきましょう。
手軽に練習できる「カラオケ」
カラオケスタジオでは、多少お金はかかりますが、近所迷惑などを気にせず思いっきり練習できます。家での練習との大きな違いはマイクが使えることです。もちろん、カラオケのマイクはプロ仕様ではないため機能は劣ります。しかし、生声とは違った難しさを体感できるため、練習には十分です。
最初は伴奏だけを聞いて歌ってしまうかもしれません。しかし、大切なのはマイクを通した自分の声を、伴奏とのバランスで確認していくことです。歌詞を付けずに母音だけで歌う方法も効果的です。伴奏に声をうまくのせるためにはどれくらいの加減で歌うのか、マイクをどのように使えばよいのか、というスキルを磨いていきましょう。
本格的な機材が使える「リハーサルスタジオ」
マイクの扱いにも慣れてきたら、リハーサルスタジオでより実践的な練習を行いましょう。使用料は高めですが、その分得るものが多くあります。場所によっては、マイクや機材もプロ仕様のところがあります。完全防音で楽器も使えるため、弾き語りにも最適な環境といえるでしょう。
リハーサルスタジオでの練習におすすめしたいのは録音です。プロ仕様の機材で音源を流しながら何度も録音してみましょう。録音した自分の歌声を聞けば、自分の弱点が見えてくるかもしれません。気付いた点を持ち帰り、その後の練習に生かしていきましょう。
曲を決めて練習しよう!
ボイトレの一環として歌うなら、決めた曲を繰り返し練習するのが効果的です。録音を繰り返していけば、上達したかどうかがはっきり分かります。その曲を上手に歌いこなせるようになったら、さらに難易度の高い曲へとチャレンジできるでしょう。
大切なのは「上手に聞こえる曲」を選ぶことです。好きな曲と「上手に聞こえる曲」は違う場合があります。以下のようなポイントを押さえながら、「上手に聞こえる曲」を探してみましょう。
・自分と声質の似ているアーティストの曲から選ぶ
・バラードやアップテンポの曲、リズムを刻むメロディーや語り口調のフレーズなどから得意なジャンルを絞る
・自分が無理なく出せる音域の曲を探す
ボイトレにおすすめの練習曲
声質が似ているアーティストを見つけられないという場合もあるかもしれません。そこで、ボイトレ用に使いやすい「上手に聞こえる曲」と使いやすい理由を紹介しますので、参考にしてみてください。
・男性の場合/世界に一つだけの花(SMAP)
音域が狭く、ほぼ全てのメロディーが1オクターブの中に収まる曲です。アップテンポではありませんが一定のリズムを刻むため、メロディーにのせやすい特徴があります。
・女性の場合/ありがとう(いきものがかり)
高音域が高くないため無理なく歌える1曲です。バラード調で気持ちよく歌えますが、持続音が長くないため難易度が低いといえます。
・男性の場合/Love so sweet(嵐)
アップテンポでメロディーに乗りやすい1曲です。メロディーの跳躍が大きくないため音程をつかみやすく、初心者にもチャレンジしやすいでしょう。
・女性の場合/TOMORROW(岡本真夜)
テンポ感が良いため、メロディーに乗りやすい特徴があります。サビの部分では下降するメロディーが上手に使われているため、息が安定しやすいといえるでしょう。
自分でボイトレを行うメリット
「ボイトレ」というとレッスンに通うイメージがあるかもしれません。しかし、自分でできるボイトレ法もたくさんあることに気付かれたのではないでしょうか。そして、自分で行うからこそのメリットもあります。
自分でボイトレをするメリットとは何なのでしょうか。それが分かれば、一見地味なボイトレを地道に続けるモチベーションになるでしょう。
時間の融通が利く
ボイトレは持続してこそ効果が出ます。しかし、1度にたくさん行う必要はありません。隙間時間を上手に活用すれば、無理なく続けられるでしょう。例えば、夜寝る前に腹式呼吸、お風呂に入りながらリップロール、歯磨きついでに鏡の前で表情筋トレーニング、といった具合です。
自分に合ったやり方を見つけられる
今回ご紹介したもの以外にも、自分でできるボイトレ法はたくさんあります。自分の弱点や曲のスタイルに合わせたやり方を見つけられるのも、自分で行うボイトレの魅力です。
上手に歌うコツは、人によって捉え方の違いがあります。腹式呼吸の感覚ひとつとっても、「お腹を膨らませる」「お腹に力を入れる」「横隔膜を下に引っ張る」とイメージは人それぞれです。自分にとってしっくりくる方法を探し出しましょう。
今のボイトレに限界を感じたら?
自分ひとりではどうしても乗り越えられない壁にぶつかる場合もあります。その場合は、プロの手を借りましょう。プロのトレーナーは上手な声の出し方を知っているだけでなく、何が上達を妨げているのかを見極める目をもっています。自分では気付かなかった癖や間違った練習法を指摘してくれるかもしれません。
ボイトレのレッスンには個人レッスンと集団でのレッスンがあります。より実際的なアドバイスを期待できるのは個人レッスンです。
ボイトレの成果を出そう!おすすめの歌手オーディション
ボイトレを続ける理由は、「歌がうまくなりたい」というものから「いつかは歌手デビューしたい」というものまでさまざまです。目標があれば、練習にも真剣に向き合えるのではないでしょうか。そこでおすすめしたいのが、MUSIC PLANETの「新人ボーカル発掘オーディション」です。
MUSIC PLANETの「新人ボーカル発掘オーディション」とは一体何なのか、ボイトレの成果を確認するのになぜ最適なのかを説明します。
MUSIC PLANETの「新人ボーカル発掘オーディション」とは?
MUSIC PLANETで開催する歌手オーディションは、「歌が好き」という想いを全力でバックアップするために開催されるオーディションです。歌手として全国デビューを夢見る方はもちろん、今の仕事を続けながら音楽の仕事もしたい、自分の歌声を多くの人に知ってもらいたいなど、それぞれの夢をかなえるためのサポートを行います。
オーディションの合格者には、音楽プロデューサーによるコメントや個人面談、オリジナル楽曲のプロデュースなど、さらなるステップアップにつながる特典があります。MUSIC PLANETで自分だけの夢を、自分にぴったりの方法で叶えるための一歩を踏み出してみてください。
自宅からあなたの夢をかなえよう!
MUSIC PLANETの「新人ボーカル発掘オーディション」は、完全遠隔スタイルで行われます。応募はインターネットからで、申し込み後に自分の歌声を録音し、音声データを送信するだけという手軽さです。書類審査はないため写真を送る必要もなく、音声データは動画付きでも音声のみでもかまいません。
参加対象年齢も20歳~49歳と幅広く、活動拠点も東京・大阪・福岡・札幌から選べます。「オーディションにわざわざ遠くまで行けない」「今すぐ仕事や住まいを変えられない」「もう若くないし……」といった理由で夢を諦める必要はありません。MUSIC PLANETで自宅からオーディションに参加してみませんか。
まとめ
自分で行うボイトレにはさまざまな方法があります。しかし、大切なのは長く続けることです。MUSIC PLANETの「新人ボーカル発掘オーディション」を目標にすれば、モチベーションを保ちながら練習に取り組むきっかけになるでしょう。
現代は歌手の活動スタイルもさまざまです。テレビやラジオを使った全国展開だけでなく、インターネットによる世界配信や音楽フェスでの活動、地元のライブハウスから火が着くこともあります。MUSIC PLANETのオーディションにチャレンジして、夢への一歩を踏み出しませんか。