みなさんは、スペイン語に触れたことはありますか?
あまりなじみがない言語かもしれませんが、大学の第2言語などで学ぶ人もいるのではないでしょうか。
触れたことがない人は、「スペイン語ってどんな言語なんだろう」くらいの印象しか持っていないかもしれません。
しかし、例えば「タバコ」「エルニーニョ(現象)」「ロサンゼルス」など、私たちが日常生活で聞いたり使ったりする言葉の中には、実はスペイン語が由来となっているものが多くあります。
私たちが知らないだけで、実はスペイン語は身近な言語だったんですね。
そんなスペイン語ですが、もちろん日本語とは異なる言語であるからこその特徴をいくつか持っています。
その中でも、特に代表的な特徴は「巻き舌」です。みなさんは「巻き舌」できますか?
そもそも日本語には、「巻き舌」を利用する文化がありません。
どのような単語を話しても、日本語には巻き舌は登場しませんよね。
また日本では、「巻き舌=行儀が悪い」というイメージを持っている方も多いです。
子供のころに「ルルルルルルルルル」と巻き舌をしていると、お母さんから「行儀が悪いから止めなさい」と怒られた経験のある人も多いのではないでしょうか。
しかし、外国語の中には巻き舌を利用して発音する言語も多く、スペイン語はその代表的な1つです。
つまり、巻き舌をうまく発音することができれなければ、スペイン語をマスターすることはできないのです。
そもそも、スペイン語を学ぶ上で巻き舌はどれくらい大切なのでしょうか。
そこで今回は、スペイン語と巻き舌の関係について詳しく紹介していきます。
1. 巻き舌が必要なスペイン語の特徴
それではまずは、スペイン語の特徴について見ていきましょう。
先ほど説明したように、あまりなじみがないと感じている方も多いと思うので、スペイン語がどのような言語なのか知っていただければと思います。
1 動詞の活用が難しい
スペイン語を学習する上で、多くの人がもっとも苦労するのは「動詞の活用」という部分です。
私たちは、義務教育で最低限の英語の文法などを学習していますが、例えば英語の場合は「動詞の活用」と言っても、「三人称単数現在形」、「現在形」「過去形」「未来形」「現在進行形」くらいでしょうか。
「過去分詞形」というものもありますね。
これだけの種類しかないにもかかわらず、学生時代に英語に翻弄されたという人は多いと思います。
しかしスペイン語はそんなに甘くありません。
そもそもスペイン語の動詞は、「主語」によって形が変わります。
「三人称単数現在形」というレベルではありません。
主語が変われば、動詞も必ず変化します。
例えば、「私」と「あなた」では主語が異なりますので、もちろん動詞は変化します。
正確ではありませんが、1つの動詞にはだいたい50種類ほどの活用があると言われています。
これだけでスペイン語を嫌になってしまう人もいるかもしれませんね。
2 男性名詞・女性名詞
これについては知っている方も多いと思いますが、スペイン語には「男性名詞」「女性名詞」という区別があります。
むしろ、外国語には基本的にこの区別があります。
英語や日本語のように、男性名詞・女性名詞の区別がない言語の方が珍しいとされています。
私たちの生活からすると、物の名前に「男性」「女性」という区別があるのは不思議な感じがしますが、世界的に見ればそっちの方がスタンダードということですね。
3 発音しやすい
スペイン語は、外国語の中でも発音しやすい言語だと言われることが多いです。
例えば英語の場合は、日本人は「th」の発音や「R」と「L」の発音などが苦手ですよね。
しかしスペイン語の場合は、そのような紛らわしい発音がありません。スペイン語を学んだことのない人でも、ゆっくり話してもらえばカタカナで聞き取ることができます。
そのため、動詞の活用などの文法さえ乗り越えてしまえば、意外と習得しやすい言語と言えるでしょう。
4 ローマ字が読めればだいたい単語を読むことができる
さらにうれしい情報として、スペイン語は単語を読むのが簡単です。
文法や活用に関しては、ある程度勉強することが必要ですが、単語を読むということに関しては特に予備知識なくできるものが多いです。
例えば、「internet」という単語は、英語では「インターネット」と読みますが、スペイン語では「インテルネット」と読みます。
まさに「ローマ字そのまま」という感じがしませんか?そのため、ローマ字さえ読めてしまえれば、だいたいの単語は読むことができます。
これは非常にうれしいですね。
2. 巻き舌が必要なスペイン語の発音方法
それではここからは、実際に巻き舌を利用するスペイン語の発音を見ていきましょう。
2つ紹介していきます。
「rr」の発音方法
まずは「巻き舌」を利用する代表的な発音である「rr」の発音方法についてです。
まさに巻き舌という音です。舌の先を歯茎の裏に当てることによって「rrrrrr」と音を出します。
この音を生まれつき出すことができる日本人は少なく、スペイン語を学ぶ際には必ず練習することになるでしょう。
「rr」の音を上手に出すには、舌先の力を抜くことが大事です。
舌先に力が入った状態では、スムーズに発音することできず、聞き取りづらい音になってしまいます。
まずは舌先の力を抜くことから始めましょう。
それができるようになったら、次は舌先を細かく震わせて歯茎の裏に当てる練習をします。
毎日練習することで少しずつできるようになっていくので、ぜひ挑戦してみてください。
最初は「ルルルルルルルルル」と繰り返すことから始めましょう。
・「g」の発音方法
次は、「g」の音です。
こちらは巻き舌とはあまり関係がありませんが、スペイン語でもっとも厄介な発音の1つです。
なぜなら、「g」と書きながら「ハ行」に近い音を出すからです。
ただし普通に「ハ」と発音するのではなく、喉の奥から「ハ」と発音するイメージです。
例えば「gest」はスペイン語で「ヘスト」と発音し、「表情」という意味を持っています。
喉の奥で発音するというのは最初は難しいと思いますが、徐々に慣れていきましょう。
喉の奥を震わせることができると、さらにきれいに発音できるようになります。
3. スペイン語の発音が上達しないと困った時の解決策
スペイン語を練習しようと思っていても、独学ではなかなか難しいものです。
特に「発音」に関しては、CDなどを聞きながら練習しても「これで合ってるのか?」とどうしても不安になってしまうことが多いです。
なかなか上達しないとなると、やる気自体がそがれてしまうこともありますね。
そうならないためにも、「もっと上達したい」と思った場合は、スクールに通うことをおすすめします。
英語の場合は、「英会話教室」などに通うのが一般的ですよね?それと同様に「スペイン語のスクール」に通うのです。
「スペイン語のスクールなんて聞いたことない」と思うかもしれませんが、意外と多くあります。
例えば大手の英会話教室でも、「スペイン語講座」というものを行っていますし、学べる場は多くあります。
何よりスクールで学ぶことで、ネイティブの発音を聞くことができるので、自分の発音が正しいかどうかだけでなく、スペイン語をさらに身近に感じることができます。
なかなか上達しないと悩んでいる方は、ぜひ検討してみてください。
4. まとめ
いかがだったでしょうか。スペイン語は学べば学ぶほどおもしろくなる言語なので、ぜひどんどん学習していただければと思います。